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ゲーム紹介
第8回 「真夏の女神たち その2」

本作は、いわゆる「美少女ゲーム」ではない。
練り込まれたストーリーと臨場感溢れる画面演出。さらに「ジョイン・フラグメンツ・システム」によって、プレイヤーは主人公・逢坂要と一心同体になり、絡まり合った謎を解いていく……。寒い冬に真夏の日差しを感じながら、時間が経つことも忘れて引き込まれていく内容に仕上がっている。
「レビューコーナー」では、専門誌のライター・編集諸子が忌憚のないコメントを寄せているが、そこからもこのタイトルへの期待の大きさが伝わってくる。

しかしながら、本作は紛れもない「美少女」が登場するゲームでもある。
堀部秀朗氏の描くキャラクターたちはどれも魅力的。物語の本線を忘れて、ヒロインたちとのひとときの会話に思わず心が弾んでしまうのだ。
前置きが長くなってしまったが、ヒロインたちの魅力に迫る「真夏の女神たち」第2回をお届けする。
今回ご登場願うのは元気いっぱいのふたりの少女――「夏音」と「真綿」。
夏らしい、はつらつとしたふたりの笑顔を見ていれば、寒い冬も乗り越えられそう!?


▼いつになく真剣な表情で携帯電話を見つめる夏音。
陽気な普段との違いに驚かされる。

ゲームをプレイしていると、みなさんはふたりの夏音に出会うことになるだろう。
そう思えてしまうほど、夏音は大きな謎を抱えている。
普段の姿はまるで喧嘩仲間。百花を間に挟んで、さまざまなやり

<無防備な夏音の寝顔。
  知り合って間もない要の前でもこの調子だ。

取りを繰り広げることになる。
一言で言えば生意気な女――。でも、ひとたび事が起これば阿吽の呼吸で分かり合える、これ以上ないくらい頼もしいパートナーへと変貌する。五十嵐夏音はそんな女の子だ。

惜しげもなく水着姿を披露したり、あられもない格好で眠ったりと、豪快な面が頭に残る夏音。
しかし彼女と過ごす日々は、「男女の間に友情は芽生えるのか」なんて、青臭くてちょっと恥ずかしい言葉が頭に浮かんでしまうくらい心地いい。
衝突することも多いけど、傍にいないとなぜか寂しい……そんな気持ちにさせられる魅力を持っているのだ。

でも……人目を避けて携帯をチェックしたり、感情的な発言に終始したり……と、要たちには話せない「何か」があることは確かだ。彼女の人柄を知れば知るほど、「なぜ? いったい何をしているの?」という感情が高まってくる。夏音の不可解な行動が、彼女への興味をかき立てる。

要と同じように、みなさんも夏音にやきもきさせられることだろう。

<ご機嫌の真綿と手を繋いでいた要は、
  なぜか遠い昔のことを思い出す。
  三人でよく手を繋いで歩いた子供の頃を。
<要の初恋の話を聞く真綿。
  その表情はすっかり少女の
  ものだ。
「開発スタッフコメント」「ゲームレビュー」を読んだ方はご存じかと思うが、『FRAGMENTS BLUE』関係者にはなぜか「真綿党」が多い。魅力的なゲームを世に生み出し、多くのゲームの魅力を語ってきた「玄人」たちは、なぜ真綿に心奪われるのか? その理由を幾つか挙げてみたい。

まず真綿が、風のような自由人であることが考えられる。彼女の行動は神出鬼没。要たちを何度となく心配させる。
でもひょっこり帰ってきたかと思うと、屈託のない笑顔で笑うのだ。悪びれもせずに。
その姿はおしゃまな子猫のよう。この「放ってはおけない」ところが、彼女の吸引力に繋がるのであろう。
振り回されるのは要たちだけじゃない。
でも私たちはなぜか、喜んで真綿に振り回されることを選んでしまうのだ。

もうひとつ挙げよう。
真綿は大人でも子供でもない。ふたつの顔を場面に応じて使い分けている。
一人旅を続けている真綿は、危なっかしくもあるが、また同時にたくましさを感じさせる。
でもふとした瞬間、子供らしい……あどけない表情を見せるのだ。
世の男たちは、これに弱い。そしてまた「放ってはおけない」……に繋がってしまう。

劇中、真綿はいかんなく、そのトラブルメーカーぶりを発揮してくれる。
みなさんも、大いに振り回されることは間違いない。
でも、少し落ち着いて……。自分の顔を鏡に映してみよう。
もし目尻や口元が下がっていたとしたら……あなたもまた「真綿党」のメンバーなのだ。

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