〜 ゲスト制作後記 第二回 加藤麻美 〜

 どうも。ブリッジデザイナーの加藤麻美です。新選組おみやげコーナーの、ちびキャラや壁紙はいかがでしたか?ちびキャラは、遊び感覚でドットを打ったものですが、少しでも喜んでいただけると幸いです (^^)

 それでは、今回はキャラのデザインや色などについて語ってみたいと思います。キャラのデザイン設定は、Tokoさんからあがってきたラフを見る、修正・変更点を協議してTokoさんに伝える、を繰り返して決定させたのですが、最終的な髪や肌の色、服装の柄や色などの決定はこちら側で行いました。

 話の中に川村さんの名前がよく出てくるのは、今回は川村さんがTokoさんとの仲介役を担当していたからです。

■01 近藤勇

 最初の設定から「チャラ男っぽく」ということで、派手に見える白の着物で金髪にしてみました。あとは、近藤の稽古着に縫われたドクロの刺繍に発想を得て、着物の裾の方にドクロを、それだけでは寂しいということで、おまけに花を足して飾ってみました。
 そんな感じで近藤は比較的すぐ決まったので、あまり悩みませんでしたね。あと、いずれかのキャラにホクロをつけようかという話があったので、近藤にホクロをつけたいなと思っていた私は、すぐさま近藤に泣きボクロをつけさせていただきました。これで色男の完成です。一番最初に完成したキャラでしたね。

■02 土方歳三

「え?リーゼント?」まずそこにびっくりしました。

川村「
いいでしょ〜、この髪型? (^^)」
加藤「
え?う〜ん……」

 結局、長髪オールバックで決定。服装は袖が紐でアレンジされていたので着物の色と柄の決定に時間がかかりました。最初は黒でいこうかと思っていたのですが、山崎で使ってしまっていたので、ここは紫に。紫でも少し彩度を落としたものにしてみました。着物もメッシュっぽいイメージで柄を入れて涼しげに、帯はちょっとおしゃれに赤と黒の2色にしてみました。
 キャラの設定上、派手な着物は着れないので、地味さの中に、さりげなく色々とりいれてみようと意識したキャラです。

■03 沖田総司

着物の色を決めるのがすごく大変でした。左右違う色がいいということで、グラデーションをかけることが先に決定。色は最初、沖田のイメージから白色にしてましたが、近藤があまりにも白がぴったりだったため、予定変更。柄をいれるかどうかも非常に悩みましたが、結局シンプルな方が沖田っぽいということで、無地に。髪の色は薄い色がいいなと、銀髪っぽくしてみました。

■04 山南敬助

商家の若旦那のような服装の山南。色をつけていくと、どんどん、おっさん化してく山南。「やばい!若くならない!?山南のバカー!!」って感じで作ってました(泣)
 メガネもTokoさんが四角メガネで描いてきてくださったものを、丸メガネに変更。ちょっと柔らかいイメージに修正していただきました。着物の色を緑に決めたのは、作っていた時に「こいつ緑キャラだ」という風に私が勝手に決めつけていたからです(笑)
 着物の模様を大きく全体的に入れ、最終的にはなんとか、おっさんから脱出できた、と思います。いまだにこれで良かったのか気になるキャラですね。

■05 永倉新八

 一番大変だったのがこの人。原案段階で見た永倉は「え?魚屋?」って感じのものでした。恐縮しながらも、以降何度もリテイクしていただきました。Tokoさんお疲れ様でした。唯一のひげキャラですね(ちょびっとだけですけど)。
 突然川村さんの意見で服に文字を入れることになり、悩んだ末、天と剣の二文字に決定。文字の入れ方から色まで、とにかく全然決まらず、てこずりました。
 結局、山崎で黒を使っていたのにも関わらず、白黒色で統一。でも最終的には、お気に入りのデザインです。

■06 斎藤一

 このキャラは髪型が好きですね。この感じなら黒髪がいいなと即決。川村さんが「服はファイヤーパターンがいい!」というのをすぐさま却下。そのかわり、指貫手袋のアイディアは採用してあげました。手袋の色は髪の色と合わせて黒に。
 このキャラも設定上の性格が派手キャラではないので山南と同様困りました。服装的には永倉と同じく、お気に入りのキャラです。

■07 原田佐之助

 原田は比較的すぐ決まりましたね。服装も一人だけ系統が違いますし。
 ただ、胸にあるタトゥが大変でした。どういうものがいいか、雑誌を買って研究して……。最初は原田の胸から首まである龍とか作ってました(笑)もう頭がパンクしてたんですねェ……。
 髪の色は、肌の色と比較するために明るい色に。結局、沖田と同じような髪の色にしました。目線が上半身に行くように、上着の色を濃い目にし、模様をいれてみました。ズボンにもサイドに縦ラインをいれることで、膨張を抑えてみました。

■08 藤堂平助

 色設定はすぐ決まりました。ただ、初期設定が半ズボン。あがってきた決定データを目の前にして、寺山さんと二人で「近所の子供がいる……」と、悩んだ末に、二人で強引にデザイン変更(笑)この変更でちょっとは年齢が上がったかな?
 ちょっと失敗したと思った事は、主人公と同じような髪型&髪色になっていたことです。イベント絵も線画段階では、「あれ、これって主人公?藤堂じゃなかったっけ?」なんてことが多々ありました。すいませんです。

■09 山崎烝

 実はもっと派手に作りたかったキャラです。靴ではなくて、厚底の草履にしたり、花魁っぽくしたかったのですが、時間の関係上、現状維持で落ち着きました。色は色気を出すために黒で。最初は紫の設定でした。
 でもお色気=紫という自分的固定観念から抜け出したくて黒に。上着の赤と柄で派手さをだして、使われなかった紫を髪色にもってきました。山崎も比較的楽に決定したキャラですね。
 私の中では、本当は男の姿もある予定でしたが、知らないうちに、おかまバージョンだけになってました。残念で仕方ないです。

■10 才谷梅太郎

 永倉の次に大変だったのがこの人。初期原案はとりあえず却下させていただき、色んな資料を持ち出してコピーして「パーマにするならこんな感じで」と、川村さんに提出。即決してもらって、一安心。とにかく決まるまでが長かったキャラで、もう大変でしたとしか言うコトがありません…。
 その反動もあって「絶対、豹柄にしてやる!」とか思ってました(笑)でもリテイクを食らうと元も子もないので、黄色系はそのまま維持し、シマ模様にして落ち着かせました。

 こんな感じでキャラの外見は決まりました。決まるまでは本当に長くて大変な日々でしたね。でも、その甲斐あって、より良いものができたのではないかなと思っています。では、今回はこの辺で。

2005年3月29日 デザイナー 加藤麻美