〜 サブキャラ語り 〜
どうも。そろそろ釣りに行きたくてウズウズしてきた寺山です。ぶりっじ釣り部もよろしく(更新は止まってますが、ちゃんと裏でバリバリ活動してます)。ただいま別口のプロジェクトが最初の山場を迎え、週2、3日のペースで会社にお泊まりしてます。正直、人生に疲れてきてますね、私。
そんなワケで、このサイトの更新にも、バリバリ影響が出てます。管理というほどの管理はしてませんけど、ほぼ一人で面倒見てるんで「ちょっと仕事の合間に」ってのが難しくなってきてます。ありきたりの言い訳ですみません…。
とりあえず今回はサブキャラを一気に語ってみたいと思いますが、まずは前置きとして寺山が制作者としてゲームキャラを扱うスタンスについて語ってみます。
私、寺山はいかなる場合も、ゲーム制作過程において特定のキャラに対する思い入れなどは作らないようにしています。ですから、キャラに対する好き嫌いができる(または解禁する)のは、ゲーム制作が終了してからとなります。
寺山のごく個人的感想ではありますが、ゲーム制作において個人的な思い入れは、得てして毒になりやすいもので、お気に入りのキャラだからと言って特別扱いしてしまうと、余計な部分に力が入りやすくなります。どこかに無駄な熱がこもったシナリオは、少し時間を置いてから読み返すと、それはもうかなりの赤面モノで、不自然な部分が一発でわかります。
そんなシナリオをスルーしてしまうと、音声収録時に地獄の苦しみを味わうことになっちゃうんですよね。そんなワケで前述したようなことを心がけているわけです。ただし、個人的なえこひいきと、仕様的なえこひいきは、まったくの別物ですので、後者は必要があればどんどんゲームに反映させています。
以上、理想諭でした(笑)
多人数で議論したメインキャラと異なり、サブキャラの性格付けは、ほぼすべて寺山の好みでやってたりしますんで、メインよりサブの方が私の趣味が出てるかもしれません。
それでは、サブキャラ語り、いってみましょうか。
▼コメントを見たいキャラの名前をクリックしてください
■芹沢鴨
とにかく物事に動じない胆力ある人物として描くよう努力しましたね。シナリオにおける加筆修正や、会話の執筆でもその点に気を配りました。突然目の前に抜き身の刀を突きつけられても焦らない、そんなイメージです。
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■井上源三郎
愚直ながらも年を経るごとに剣の腕を上げていった努力型の苦労人キャラとしてイメージしました。新選組内の相談役のような位置付けで、特に土方や近藤にも、気軽に意見できる便利なキャラとして重宝しました。
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■島田魁
鈴花とほぼ同期ということで、同級生的なノリで鈴花と仲良くさせました。甘党仲間というのも便利な位置付けでしたね。実は、恋華の島田は、島田魁のイメージに、松原忠司のイメージをプラスしたものだったりします。性格的には松原の方が強いかもしれません。松原も出したかったんですけど、会話の面で考えれば、島田の方が外せない存在でしたから(全章の会話に起用可能)。
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■武田観柳斎
実は個人的に思い入れの強いキャラだったりします。会話もスラスラ書けるし、作業になりがちな会話執筆にアクセントをつけてくれました。諸説ある彼の粛清ですが、イベント選考で泣く泣く振り落として経過コメントに格下げした記憶があります。いやぁ、ホント最期まで描ききってあげたかったんですけどね。
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■大石鍬次郎
以前に語ったキャラなんで、特に語ることもないですね(笑) 実はTokoさんが、このサイト用に鍬次郎を描いてくださっていたのですが、諸々の理由でペンディングさせてもらっています。まあ、微妙な時期でしたし、誤解されるのも本意ではなかったものですから。結論から言えばリクエストが多かったというだけのことだったんですけどね。機会があれば、いつかUPします。
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■伊東甲子太郎
例の紫な彼です。武田同様、思い入れのあるキャラですね。恋華の伊東は、黒くなくて意外だったとの評価をよく目にしたのですが、世間的にはそっちの方が通説なんですかね?才気走ってるとの人物評は目にしましたが、資料から受けた寺山の個人的なイメージを反映させたものが、恋華の伊東です。会話やCGでは結構遊ばせてもらいましたが、剣の腕を見せる機会がなかったのは残念ですね。油小路前の近藤との会談が一番の見せ場でしょう。
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■篠原泰之進
才谷同様、いやそれ以上にでたらめ英語を口にするキャラにしようかと本気で考えてた時期もありましたが、結局挫折しました。新選組サイドから見た場合、後半は悪役チックな位置付けでしたし、そもそも近藤狙撃のシーンで「シィィット(Shit)!!」なんて口走られちゃうとホント興醒めですからね。
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■服部武雄
こちらも思い入れのあるキャラですね。裏設定では新選組最強でした。もう、本気で活躍させようと機会を窺っていたのですが、まるで機会がありませんでした。無理に突っ込むのもバランスを崩すので、油小路で原田相手に見せ場をつくってあげる程度のことしかできませんでした。無念。
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■松本良順
このキャラの立ち絵を初めて見た時は、楽しかったですね。なんか医者じゃなくって、どこぞの拳法家が腕を組んで立ってるって感じで。あのポーズは仰々しくて大変よかったと思います。
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■中岡慎太郎
のらりくらりとした才谷と違い、一本気の剛直な熱血漢として描きました。討幕という才谷と相容れない意見を持ちながら才谷と意気を通じてます。才谷というより坂本と親しいキャラですね。あと「ほたえな」は有名な竜馬の台詞ですが「騒ぐな」といった意味の方言です。土佐オンリーの方言でもなく、うちの実家がある堺市でも普通につかってたりします(他に意味が似通った方言として「しこるな」という言葉もあります)。
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■宮部鼎蔵
んー、実はこのキャラと吉田松陰を交えて、山南のキャラストーリーを初期段階で組んでいたことがあります。その初期プロットでは山南が脱走もしますし、明里も登場します。結局、六章までの期間で語りきれない、野暮ったくなるかもという理由で、山南の話は現在のものになりました。山南初期プロットに興味がある方は【ココ】を覗いてみてください。
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■吉田稔麿
ともかく、へたれにはしたくなかったんで、ある程度の雰囲気は出そうと努力してみました。でも、本当に出番が少なく、恋華では池田屋に入ったが最後、その後は池田屋を一歩も出ることなく終わりの時を迎えます。
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■中村半次郎
恋華では一応、示現流ではなく野太刀自顕流という設定です。光り物が大好きでオシャレにうるさいキャラ……にしようと思ったんですが、登場シーンを考えると、ことごとくそぐわなかったので断念しました。見ようによっては悪役に見えるかもしれませんが、思想的立場を抜きにして考えた場合、話の分かる公平な判断力を持った男として描いたつもりです。
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■古高俊太郎
このキャラの拷問シーンはですねぇ……ちょっと難儀しましたね。別に足の甲に五寸釘をぶっ刺したりするつもりはなかったですが、倫理規定に意味なく引っかかるのは避けたかったので、あのような形で逃げてみました。本作に推奨年齢がつけられていることを疑問に思う方も多いようですが、昨今のCERO審査では大抵の恋愛ゲームに推奨年齢がついてしまいます。お暇なら調べてみてはいかがでしょうか。
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■照姫
登場シーンは少ないですが、役どころとしては重要でしたね。鈴花が新選組に入る上でもキーパーソンとなってますし。鈴花との心の繋がりをシナリオから感じていただければ幸いです。
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■松平容保
松平と聞くと『長七郎江戸日記』を思い出す私は、古い人間ですか?とにかく現存する写真を見た時、「若さ」以上に「儚さ」を感じたことが印象的でした。養子として跡を継いだ会津藩の家訓を守り、宗家の危急に利害を論ずるべきにあらずと京都守護職に就任した人柄には好感が持てます。孝明天皇との関係を描ききれず、終盤に行くほど出番が少なくなってしまったのは残念でした。
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■勝海舟
狸であるが腹黒でない、そんなキャラを念頭において性格付けしました。甲府へ新選組を厄介払いしたりしますが、それもひとえに徳川存続という理念あってのもの。敵味方分け隔てなく接し、必要とあらばなんの躊躇もなく手練手管を駆使する、それが恋華における勝海舟です。
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■榎本武揚
土方とそう年は違わないはずが、立ち絵は見事なほどロマンスグレーなキャラになってしまいました。いつぞやの年末ドラマか何かでは里見浩太朗さんが榎本役で出てましたが、年齢的にすごく違和感がありましたね。ちなみに土方は渡哲也さんでした(こっちもスゲー)。
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■桂小五郎
今回、長州の人間は誤解されまくりな描き方をしましたんで、この人で少しでも持ち上げておこうとしました。そう、したつもりなんです……。はぁ〜、少しプッシュが足りませんでしたね。この人よりも高杉を出したかったのですが、あまりにも新選組と接点がなく断念しました。
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■佐藤のぶ
土方の姉なんで、土方に似せてください。そう言って立ち絵を発注した憶えがあります。土方をいじくれる希少キャラとして重宝すると思ったのですが、出番はないに等しかったですね。反省。
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■近藤つね
はい、例の都合のいい、できた妻です。まあ、CERO審査のこともあったんで無茶もできず、既婚設定を生かしきれなかった感もありますが、個人的には納得しています。そもそも、なぜ近藤だけに妻がいるのかと、疑問に感じている方もいるでしょうが、これは壬生浪士組結成時を基準に設定を立てていたことによります。
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まあ、以上のような感じですね。慶喜や彦五郎はあまり感想らしい感想もなかったので割愛しました。そう言えば、榎本武揚のところでも触れましたけど、時代劇って登場人物が史実的には若かった頃の話でも、平気で年配の役者さんを起用しますよね。そのせいなのか、大河ドラマで近藤勇を演じた香取慎吾さんなんて、年齢的には上洛時の近藤とほぼ同じだというのに、「若すぎる」とかいった意見が出ていたのに驚きました(ちなみに大河は私が感化されるとマズイので見ませんでした)。
なお、後記において本編で描かれなかった設定、裏設定のようなものを公開していますが、あくまで裏設定は裏設定であり公式設定ではありません。公式設定となるのはゲームで描かれたもの、そして、それをもとに各ユーザー様が心に思い描かれたものとなります。
裏設定では、近藤と鈴花は最期までプラトニックな関係だったりしますが、はっきり言って、そんなもの公式設定でもなんでもなく、単なる製作段階のアイデアであったにすぎません。本作やドラマCD、ファンブックで言及されていない部分の公式設定は、恋華をプレイされたユーザー様の数だけ存在します。ですから、思う存分に脳内補完されることを、強く推奨させていただきます。
それでは今回はこのへんで、失礼します。
これを最後まで読み切った人はかなりスゴイです(笑)